大阪府泉大津市T邸
屋根葺き替え工事 <施工前>
築52年ということもあり、漆喰部分がかなり劣化しており、瓦も全体的にずれてきています。特に、雨風にさらされやすい部分では、その劣化が顕著に見られます。
いくつかは欠けている瓦もあります。
周囲の樹木からの落ち葉が屋根にたまっており、これが雨樋の詰まりの原因となっています。
大阪府泉大津市T邸
屋根葺き替え工事 <施工中>
飛散防止と落下防止のため、まず足場を組み、既存の瓦を撤去します。その際、瓦の下にある葺き土(ふきつち)も同時に撤去します。この葺き土が少ないと、瓦のずれを引き起こしやすくなります。瓦と土の組み合わせは非常に重く、全体で何トンにもなります。これは、自動車数台分の重さが屋根にのしかかっているのと同じです。屋根が重いと、地震の際に揺れが大きくなるリスクが高まり、最悪の場合、屋根が崩れて下敷きになる恐れもあります。そのため、今回はガルバリウム鋼板の軽い屋根材を使用して張り替えを行います。
瓦と葺き土の撤去後、まずは屋根の掃除を行い、次に野地板(のじいた)と呼ばれる下地の板を張っていきます。既存の板は歩けないくらい傷んでいる部分も見受けられます。これから張る屋根材をしっかりと固定できるように下地を補強していきます。
次に、ルーフィングと呼ばれる防水シートを屋根全体に張ります。このルーフィングがあることで、万が一、屋根材の下に雨水が入り込んだとしても、雨漏りを防ぐことができます。
しっかりと壁際には、ルーフィングを立ち上げて張っていきます。壁との接続部分からの雨水侵入を防ぐために非常に重要です。ルーフィングを適切に立ち上げることで、屋根と壁の境目からの雨漏りを防ぎます。
ここから屋根材の工程です。軒先とケラバ(屋根の傾斜に沿って縦に伸びている部分)に板金を張っていきます。
軒先から順番にスーパーガルテクト本体を張っていきます。
ルーフィングと同様に、屋根材本体もしっかりと壁際を立ち上げて施工し、雨漏りの原因を徹底的に防ぎます。実際に、こうした部分での雨仕舞(あまじまい)が不十分なために、雨漏りが発生しているケースをよく目にします。見えないところこそ、最も重要な部分です。
大阪府泉大津市T邸
屋根葺き替え工事 <施工後>
棟板金を設置して工事が完成です。今回使用した屋根材は断熱材が入っているため、夏場でも室内が涼しくなるといったお声をよくいただきます。
全体写真と下屋根(1階屋根)の完成写真です。この場所は落ち葉がよく溜まる為、雨樋が詰まりやすい状態でした。その対策として落ち葉除けネットも施工しました。今回の工事は、軽い屋根材を使用したことで耐震性が向上し、台風や地震にも強い屋根になりました。また、塗装の必要がなく、基本的にメンテナンスフリーの屋根ですが、工事保証も付けております。定期的に点検に伺い、問題がないか確認いたしますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。