ガルバリウム鋼板とは?屋根屋が教える魅力と弱点をズバリ解説!

ガルバリウム鋼板は、耐久性とコストパフォーマンスに優れた屋根材として、近年多くの家庭で選ばれています。しかし、すべての材料にはメリットとデメリットがあるものです。ここでは、ガルバリウム鋼板の魅力や弱点について、屋根工事のプロの視点からわかりやすく解説します。
ガルバリウム鋼板とは?特徴と知っておきたい基本情報
ガルバリウム鋼板は、鋼板にアルミニウムや亜鉛などをコーティングした屋根材で、耐久性に優れています。これは、昔のトタン屋根が進化し、錆に強くなり、耐久性も向上したものです。その軽さと強度から、特に日本の多様な気候に適した素材として注目されています。重たい瓦とは異なり、家の構造に余計な負担をかけないため、地震や台風といった自然災害にも強いのが特徴です。
ガルバリウム鋼板の呼び方について
ガルバリウム鋼板は、一般に「ガルバ」と略されることもあれば、「ガルバニウム」と呼ばれることもあります。正式名称は「ガルバリウム鋼板」ですが、以下のようにさまざまな呼び方があります。
- ガルバ二ウム
- ガルバ二ュウム
- ガルバリュウム
- GL鋼板
- GL
- 平板スレート
- 新生瓦
GLは「ガルバリウム」の頭文字を取った略称です。

ガルバリウム鋼板の基本構造と素材について
ガルバリウム鋼板は、鋼板にアルミニウムと亜鉛の合金をコーティングしたもので、この合金が錆びにくく耐久性を高めています。アルミニウムは酸化に強く、亜鉛が鋼板を保護するという性質があるため、長期間にわたって錆びにくさを保ち、屋根材としての機能をしっかりと果たします。
ガルバリウム鋼板が誕生した背景と歴史
ガルバリウム鋼板は、アメリカで1970年代に誕生しました。耐久性や軽さ、そしてコストパフォーマンスに優れた屋根材を求めて開発されたもので、その後、日本でも住宅や工場の屋根材として広く普及しています。日本の気候にマッチし、特に台風や地震が多い地域でその耐久性が評価されています。
ガルバリウム鋼板はなぜ選ばれるのか?
ガルバリウム鋼板のメリット
屋根材には横葺きと縦葺きがある
ガルバリウム鋼板は「横葺き」と「縦葺き」という異なる方法で施工されます。横葺きは下から上に屋根材を葺いていき、重なりのラインが横に走るため「横葺き」と呼ばれます。スレート瓦も横葺きの一種です。一方、縦葺きは右から左、もしくは左から右に屋根材を葺いていく方法で、つなぎ目にはハゼと呼ばれる立ち上がりがあるため、勾配の取れない屋根でも雨水が内部に入りにくくなっています。このため、屋根を低く設計する必要がある場合や、天井高をなるべく確保したい場合に適しています。また、体育館などの曲面を持つ屋根の形状にも縦葺きが適用されています。


軽量で耐久性の高い屋根材
ガルバリウム鋼板の大きな特徴は、その軽さです。瓦などの重い屋根材と比較して重量が少ないため、地震の際の揺れを軽減でき、家の耐震性を向上させる効果があります。また、強風にも強く、耐久年数も長いため、長期的な安心を提供します。
コストパフォーマンスに優れる理由
ガルバリウム鋼板は、初期の施工費用が比較的安く、その後のメンテナンスも少ないため、長期的には非常にコストパフォーマンスに優れた屋根材です。また、その軽さから施工も迅速に行えるため、工期が短く、結果的にコストを抑えることが可能です。
錆びに強い特殊な塗装技術
ガルバリウム鋼板には、焼付塗装と呼ばれる特殊な塗装技術が施されています。この焼付塗装により、塗料がしっかりと鋼板に密着し、雨や湿気による錆びを防ぎます。また、屋根の美観を長期間保つことが可能です。特に、塗膜が高耐候性を持つため、紫外線による劣化も抑えられ、長持ちします。
耐用年数が長い
ガルバリウム鋼板の耐用年数は、適切なメンテナンスを行えば30年以上と言われています。メーカーにもよりますが、塗膜15年保証、赤さび20年保証、穴あき25年保証が付いています。メーカーがそれくらいの保証を付けるということは、実際の耐用年数はそれ以上であると考えられます。その耐久性は、従来の屋根材に比べて優れており、長期的な視点で住宅の安心と価値を保つのに役立ちます。
ガルバリウム鋼板のデメリット
遮音性が劣る
鉄製のため、雨が降り始めるとポタポタと音が鳴ることがあります。ただし、気になるのは降り始めだけで、雨が降り出したことがわかるという利点もあります。そのため、洗濯物を雨で濡れる前に取り込むことができます。また、これまでにガルバリウム鋼板の屋根にリフォームして、雨音がうるさくなったというお客様からのご意見は頂いておりません。
塩害地域での使用に関する注意点
海に近い地域では、塩分が空気中に含まれており、ガルバリウム鋼板が錆びやすくなる可能性があります。こうした塩害地域では、特殊な防錆処理を施したタイプのガルバリウム鋼板を使用することをおすすめします。また、定期的なメンテナンスを行うことで長持ちさせることができます。さらに、沿岸部ではメーカー保証が短くなるケースもありますので、保証内容を確認することが重要です。
コストがやや高め
ガルバリウム鋼板はスレート瓦に比べて初期コストはやや高いですが、その分、耐久性が高く、割れる心配がなく、塗装などのメンテナンスも少なくて済みます。そのため、長期的にはコストパフォーマンスに優れた選択肢と言えます。
ガルバリウム鋼板と他の屋根材を比較してみた
ガルバリウム鋼板とスレート瓦の比較:どちらが良い?
スレート瓦は価格が比較的安く、施工もしやすいため、施工できる職人も多いです。しかし、割れやすく、定期的な塗装が必要です。一方、ガルバリウム鋼板は耐久性に優れており、割れる心配がなく、塗装のメンテナンスも不要です。どちらも軽い屋根であり、耐震性に優れていますが、ガルバリウム鋼板の方がさらに軽量です。そのため、「屋根雨漏りプロ」ではガルバリウム鋼板の屋根を強くおすすめしております。
ガルバリウム鋼板と銅板屋根の違いとは?
銅板屋根は美しい光沢と耐久性を持ち、時間が経つにつれて味わいのある色合いに変化するため、デザイン性を重視する方に人気です。しかし、価格が高く、施工の手間もかかります。また、お寺や神社に使われることもありますが、銅板は柔らかいため穴があきやすいという弱点もあります。一方、ガルバリウム鋼板は、リーズナブルでありながら耐久性が高く、幅広い住宅に対応できるという点で優れています。
取り扱いメーカーとおすすめ商品名
断熱材入り
断熱材が入っているガルバリウム鋼板は、夏の暑さと冬の暑さに強いです。実際屋根裏の温度を測ったことがありますが測ったことがありますが体感できるほど違いました。以下のような製品がよくつかわれていますよくつかわれています。
スーパーガルテクト(アイジー工業株式会社)
横暖ルーフ(ニチハ株式会社)
スマートメタル(ケイミュー株式会社)
断熱材なし
断熱材が入っていないタイプもあります。これらはコストを抑えたい方におすすめです。商品名ではなくガルバリウム鋼板を使った施工方法になります。
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立平葺き
シンプルで施工が早く、コストも抑えられます。勾配が緩くても施工が可能です。
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一文字葺き
デザイン性があり、和風建築にもよく合います。施工に技術が必要です。
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波板
一般的な用途に広く使われ、ホームセンターにも売っていて倉庫などのDIYにも適しています。
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折半屋根
体育館・駐車場などデザイン性には欠けますが大きな面積によく使われます。
屋根雨漏りプロではガルバリウム鋼板の屋根をおすすめしています
私たち屋根雨漏りプロでは、ガルバリウム鋼板を屋根材としておすすめしています。その理由は、耐久性が高く、軽量であり、長期的に見てコストパフォーマンスが良いからです。お客様の大切な住まいを守るため、私たちと一緒に最適な屋根材を選んでみませんか?お問い合わせをお待ちしております。