雨漏り修理の費用相場は?原因別の料金と注意点を解説
雨漏りは、放置すると天井の張り替えや下地の腐食につながり、修理費用が大きく膨らむことがあります。早期の点検と適切な工事が何より大切ですが、「どれくらいの費用がかかるのか分からない」「どこまで直せば良いのか判断できない」と不安に感じる方も多いはずです。
雨漏りの原因は、屋根のズレやひび割れ、板金の浮き、ベランダ防水の劣化、外壁のコーキング切れなどさまざまで、それぞれ費用相場が異なります。さらに、同じ雨漏りでも部分補修で済むケースと、大規模な工事が必要なケースでは金額に大きな差が生まれます。
この記事では、実際の現場でよくある雨漏りの原因と、その修理費用の目安をわかりやすくまとめ、業者選びで失敗しないための注意点まで丁寧に解説します。
雨漏り修理の費用相場
雨漏り修理の費用は、数万円〜100万円以上と幅が大きく、原因や損傷の程度、工事の規模によって金額が大きく変わります。
瓦1枚の差し替えやコーキング補修などの軽微な作業であれば数万円で済む場合がありますが、下地の腐食や防水層全体の劣化があると数十万円規模になり、屋根のカバー工法や葺き替えまで必要なケースでは100万円を超えることもあります。
まずは全体の相場感をつかんでいただき、続く章で原因別・工事内容別の費用をより詳しく解説します。
雨漏り修理の基本費用レンジ
雨漏り修理の代表的な費用帯は、以下のように分けられます。
- 小規模な補修:20,000〜50,000円
例)コーキング補修、瓦の差し替え、釘の打ち直し - 中規模の補修:50,000〜150,000円
例)棟板金交換、谷板金交換、部分的な防水補修 - 大規模な工事:150,000〜1,000,000円以上
例)屋根カバー工法、葺き替え、防水層全面改修
特に屋根の雨漏りは、「どこから入っているか」よりも「どこまで被害が進んでいるか」で費用が大きく変わるのが特徴です。
瓦が1か所だけズレているのか、全体的にズレが広がっているのか、スレートのひび割れが1枚なのか複数枚なのかで、必要な修理範囲は大きく変わります。
見た目は小さな雨染みでも、野地板(下地)が腐食していたり、防水層全体が傷んでいたりすると、部分補修だけでは雨漏りが止まりません。
下地の補強や板金交換、防水層のやり直しが必要になる場合があり、その分費用が相場より高くなることがあります。
費用が高くなるパターンと理由
雨漏り修理で費用が高くなる主な理由は、次の4つに集約できます。
① 下地(野地板等)まで腐食している場合
下地まで傷んでいると、新しい屋根材をしっかり固定できず、表面を直すだけでは雨漏りが止まりません。腐食した野地板の張り替えや補強が必要になり、その分費用が大きくなります。
下地張り替え:3,000〜10,000円/㎡
② 複数箇所で雨漏りが発生している
1箇所のつもりでも、実際は、
- 棟板金
- 谷板金
- スレートの割れ
など、複数が原因の複合雨漏りになっているケースも多くあります。
③ 足場が必要になる工事
急勾配の屋根や大規模修繕では、足場が必須になることが多く、100,000〜200,000円前後の追加費用がかかります。
部分補修なら足場不要のケースも多いため、「足場がいるかどうか」で費用は大きく変わります。
④ 大規模工事が必要な状態まで劣化が進んでいる
雨漏りを長期間放置すると、
- 木材の腐食
- 断熱材の湿気
- カビの発生
- シロアリの被害
といった深刻な被害に広がります。ここまで進行すると、雨漏りを止めるだけの工事では不十分で、下地の補強や内装の復旧工事まで必要になることが多く、修理費用は大きく膨らみます。
部分修理と大規模修理の違い
雨漏り修理では、「部分修理」と「大規模修理」では費用も内容も大きく異なるため、違いを理解することが大切です。
部分修理(小規模〜中規模)
- 瓦数枚の差し替え
- コーキング補修
- 棟板金の一部交換
- ひび割れ補修
費用:数万円〜100,000円前後
大規模修理(カバー工法・葺き替え・防水全面改修)
- 屋根カバー工法(重ね葺き)
- 屋根葺き替え
- ベランダ/屋上防水全面施工
- 外壁全面塗装・シーリング全面打ち替え
費用:150,000〜2,000,000円前後
これらは、劣化が進んで部分補修では改善できない場合に必要となる工事です。
一方で、部分修理でも雨漏りを止められる状態でも、
- 保証を付けたい
- 再発が心配
- 火災保険が適用され、自己負担が抑えられる
- 築年数が経ち、今後のメンテナンスをまとめて行いたい
といった理由から、この機会に大規模修理を選択するケースもあります。
根本的に防水性能を回復させたい、長期的に安心したいという方には有効な選択肢です。
雨漏りの主な原因と症状(原因別の相場)
雨漏りの発生箇所は、屋根・ベランダ・外壁などに分かれますが、それぞれ原因と費用相場が異なります。
ここでは、実際の現場で特に多い「屋根」「ベランダ・バルコニー」の雨漏り原因と、小規模〜中規模の補修費用の目安を解説します。
屋根からの雨漏り(瓦・スレート・板金)
屋根は雨漏りの発生件数が最も多い箇所で、瓦のズレやスレートの割れ、板金部分の浮きや穴など、小さな不具合でも雨水が入りやすくなります。
強風・台風後に頻発する傾向があり、早めの点検が欠かせません。
瓦のズレ・割れによる雨漏りの相場
瓦屋根は一枚一枚独立した構造になっているため、強風・地震・経年劣化により瓦がズレたり割れたりすると、その隙間から雨水が侵入します。
よくある症状
- 瓦が割れている
- 瓦が一部ズレている
- 棟の漆喰が劣化している
費用相場(小規模補修)
- 瓦の差し替え:数万円〜50,000円
- ズレの調整・固定:50,000〜100,000円前後
- 漆喰工事:100,000〜200,000円
瓦は丈夫に見えますが、1〜2枚の破損でも雨漏りにつながることが多いため、軽度でも早期の処置が費用を抑えるポイントです。
谷板金・天窓まわりの雨漏りの相場
屋根の形状によって雨水が集中しやすい「谷板金」や、構造的に隙間ができやすい「天窓」は、雨漏りリスクが高い部分です。
費用相場(小規模〜中規模補修)
- 谷板金の簡易補修:10,000〜30,000円
- 天窓まわりのシーリング補修:10,000〜50,000円
- 天窓周りの板金補修:50,000〜100,000円
- 天窓の撤去:100,000~150,000円
- 谷板金の交換:100,000~150,000円
谷板金は、屋根の形状によって雨水が集中しやすく、穴あきやサビが進むと一気に雨水が入り込むため、早期の補修が非常に重要です。
天窓(トップライト)は構造上どうしても隙間ができやすく、雨漏りが発生しやすい部位のひとつです。「光がまぶしい」「暑い」「結露する」「使っていない」という声も多く、雨漏りを繰り返す場合は撤去して屋根を塞ぐ工事を選ばれる方も少なくありません。
なお、スレート屋根の場合は、既存の谷板金だけを部分的に交換することができません。スレート材と谷板金の取り合い部分が複雑で、スレートを一度全面的に外す必要があるためです。そのため、スレート屋根で谷板金の劣化が進んでいる場合は、部分補修ではなく大規模工事が必要になるケースが多い点に注意が必要です。
ベランダ・バルコニーの雨漏り
ベランダやバルコニーは、表面の防水層が雨水を防いでいますが、ひび割れ・防水層の劣化・排水詰まりが起きると、建物内部へ雨が広がります。
防水層の劣化による雨漏りの相場
ウレタン・FRP・シート防水などの防水層が、経年劣化や紫外線によりひび割れ・浮き・剥離を起こすと、雨水が内部に浸入します。
よくある症状
- ベランダに水たまりができる
- 表面が膨れている
- FRPにひびが入っている
- 防水層がめくれている
費用相場(小規模補修)
- 表面の簡易補修:10,000〜30,000円
- ひび割れのピンポイント補修:10,000〜40,000円
- 排水まわりのみの補修:10,000〜50,000円
- ベランダ防水全面:100,000から200,000円
排水ドレン詰まり・ひび割れの相場
排水口(ドレン)の詰まりは、ベランダ雨漏りの中でも特に多い原因です。
落ち葉・泥・苔などが蓄積し、水が流れなくなると、水位が上がって外壁側から浸水することがあります。
よくある症状
- 排水口の水が流れない
- ベランダの水があふれる
- 雨の日にだけ室内側が濡れる
- ドレン周辺の劣化・ひび割れ
費用相場(小規模〜中規模補修)
- 詰まりの除去作業:10,000〜20,000円
- ドレンまわりの補修:10,000〜40,000円
- 小規模シーリング補修:10,000〜30,000円
※ドレンを交換する場合、既存の防水層を一部めくる必要があり、一般的には「改修ドレン」という専用部材を使用します。
改修ドレンを設置する際は、防水層との一体化が必須になるため、部分補修では済まず、防水全体をやり替える工事になることになります。
外壁の雨漏り(サッシ・目地)
外壁の雨漏りは、コーキング(シーリング)の劣化や、サッシまわりの隙間から発生するケースが多く、屋根よりも気付きにくいのが特徴です。特に外壁とサッシの取り合い部分は構造的に雨水が入りやすく、経年劣化が進むと外壁内部に雨水が回り、室内側へ浸入してきます。
症状として現れやすいのは、
- サッシまわりの雨染み
- 外壁のひび割れ
- コーキングの剥離・硬化
- 外壁内部からのカビ臭
などです。早期であれば小規模補修で改善できますが、内部まで広がっている場合は追加補修が必要になることがあります。
コーキング劣化・目地割れの相場
サイディング外壁の継ぎ目(目地)にはコーキングが打たれていますが、紫外線・熱・経年劣化により、ひび割れ・剥離・硬化が発生します。ここに隙間ができると、雨水が外壁内に入り込み、室内の壁まで濡らしてしまうことがあります。
よくある症状
- コーキングに亀裂が入っている
- 指で押すと硬く、弾力がない
- コーキングが外壁から浮いている
- 外壁に縦筋のような雨染みが出る
費用相場(小規模補修)
- ひび割れ部分の打ち増し:20,000〜50,000円
- 目地1〜3か所の打ち替え:20,000〜50,000円
(別途足場費用が掛かる場合もあります)
※外壁全体の打ち替えは大規模工事となるため、この章では範囲外としています(別章で解説)。
コーキング劣化は放置すると外壁内部の断熱材や木材が湿気を含み、室内側から雨漏りが出る典型的な原因となるため、早めの対応が効果的です。
サッシ周りの隙間・雨水浸入の相場
サッシ(窓枠)のまわりは、外壁とサッシ枠の取り合い部分にわずかな隙間ができやすく、そこから雨水が浸入しやすい場所です。特に風を伴う横殴りの雨の日に発生しやすく、室内の窓枠まわりに雨染みが出るケースが多く見られます。
よくある症状
- 窓枠の上下に雨染み
- 雨の日だけサッシまわりが濡れる
- サッシ外側のコーキングが切れている
- 外壁とサッシの継ぎ目に段差や隙間がある
費用相場(小規模〜中規模補修)
- サッシまわりのシーリング補修:20,000〜50,000円
- 外壁とサッシ取り合い部の補修:30,000〜50,000円
(別途足場費用が掛かる場合もあります)
サッシまわりの雨漏りは、外壁内部に水が回り込むと、壁の下地・断熱材まで湿気を帯びてしまい、広範囲の補修が必要になることがあります。「室内側に症状が出た時点で、すでに外壁内部が濡れている」ケースも多いため、早期点検が重要です。
雨漏りの二次被害(天井・壁)
雨漏りの修理が終わったとしても、長期間放置されていた場合は天井や壁の内部で二次被害が進行していることがあります。軽度であればクロスの張り替えや部分的な内装補修で済みますが、湿気が長くこもっていた場合は、断熱材の交換、下地の補強、さらにはシロアリ被害の修復が必要になるケースもあります。
二次被害は見えない場所で進むため、雨漏りが止まった後も専門業者による点検が重要です。
天井の雨染み・クロス張り替え費用
天井に雨染みが出るのは、屋根や外壁から侵入した雨水が天井裏に回り込み、ボード(石膏ボード)に水分が吸収されることで起こります。染みの大きさや範囲によって補修内容が変わります。
よくある症状
- 天井に雨染みができている
- クロスが浮いてきている
- 雨の日にだけ天井がしっとりする
- ポタポタと天井から落ちる
費用相場(小規模〜中規模補修)
- クロス張り替え(部分):10,000〜30,000円
- 天井ボードの部分張り替え:20,000〜50,000円
- 天井点検口の設置(原因特定用):10,000〜30,000円
天井の雨染みは「上から雨が落ちているサイン」ですが、必ずしも真上が原因とは限らず、屋根裏・壁内を伝って別の位置に出ることが多いため、原因調査が必須になります。
カビ・下地腐食がある場合の追加費用
雨漏りが長期間続くと、天井裏や壁内の湿気が抜けず、断熱材・木材(柱・梁)・天井下地(野縁)にまで影響が及ぶことがあります。特にカビの発生・木材の腐食・シロアリ被害は、放置すると建物の耐久性を大きく損なう原因になります。
よくある症状
- 室内がカビ臭い
- 壁の一部がふくらんでいる
- 天井裏から黒い粉(カビ)が落ちてくる
- 壁紙に黒い斑点が出ている
- 木材が柔らかくなっている、触ると崩れる
- 床周りに蟻道(シロアリの通り道)が見える
- 羽アリが室内で見つかる
雨漏りによって湿った木材は、シロアリが好む環境になるため、「雨漏り → 木材腐食 → シロアリ被害」という連鎖が起こることがよくあります。
追加費用の目安
- カビの除去・防カビ処理:10,000〜40,000円
- 断熱材の交換:20,000〜60,000円
- 下地木材の補強・交換:50,000〜100,000円
- 広範囲の内装復旧:100,000〜200,000円
- シロアリ調査・駆除:50,000〜150,000円
- シロアリによる木材交換:100,000〜300,000円以上
※シロアリ被害が進んでいる場合は、駆除と木材の交換がセットになります。
原因に応じて必要となる工事内容と費用(工法別)
雨漏りを根本的に止めるためには、原因に合わせて適切な工事方法を選ぶ必要があります。屋根・ベランダ・外壁では必要な工法が大きく異なり、同じ雨漏りでも「どんな工事を行うか」によって費用が大きく変わります。
ここでは、代表的な工事内容とその費用相場をまとめます。
屋根の補修工事(軽微〜中規模)
屋根の部分補修は、雨漏りの原因となっている箇所だけを局所的に直す工事で、費用を抑えながら雨漏りを止められるケースも多い方法です。
コーキング補修の内容と費用
屋根材の重なり部分や板金の継ぎ目など、隙間が雨漏りの原因となる場合に行う補修です。
内容
- 既存コーキングの撤去
- 新規シーリング材の充填
- 雨水が入りやすい部分の追加処理
費用相場
- 20,000〜60,000円前後
コーキングは板金や屋根材よりも早く経年劣化しやすく、紫外線や温度変化でひび割れや剥離が起こるため、定期的な打ち替え・点検が欠かせません。
棟板金交換・貫板交換の費用
棟板金は屋根の最上部にあり、強風で外れたり浮いたりしやすいため、雨漏りの補修で最も多い工事のひとつです。
内容
- 既存板金の撤去
- 貫板(木下地)の交換
- 新規板金取付・ビス固定
費用相場
- 部分交換:30,000〜60,000円
- 全交換:60,000〜150,000円前後
近年は腐食しない樹脂製の貫板を使う施工が増えてます。
谷板金交換工事の費用
谷板金は雨水が集中する重要部分のため、穴あきやサビが起こると雨漏りに直結します。特に、昔の瓦屋根で使用されていた銅製の谷板金は、鉄のように赤錆は発生しませんが、雨水や酸性成分の影響で腐食によるピンホール(小さな穴)が開きやすいという特徴があります。
内容
- 谷板金まわりの瓦の取り外し
- 既存谷板金の撤去
- 新しい板金の施工
- 取り外した瓦の復旧・調整
費用相場
- 100,000〜150,000円前後
※スレート屋根の場合、谷板金だけを部分交換することができず、周囲のスレートを広範囲に外す必要があります。
そのため、谷板金の交換は大規模工事になることが多い点に注意が必要です。また、谷板金は雨水が集まるため劣化が早く、錆びる前に塗装するなどの定期メンテナンスを行うことで、大掛かりな工事を予防しやすくなります。
屋根の大規模工事(カバー工法・葺き替え)
瓦の大規模なズレやあちこちに割れ・ひびが発生しているスレート屋根では、根本的に改善するためにカバー工法や葺き替えが必要になります。
屋根カバー工法の特徴と費用
既存の屋根材の上に新しい屋根材を重ねる工法です。
廃材が少なく、工期が短いのが特徴です。
特徴
- 既存屋根を撤去しない
- ガルバリウム鋼板など軽量材を使用
- 費用を抑えながら長寿命化できる
※瓦屋根にはカバー工法は適用できません。
瓦は重量があり形状が複雑なため、上から金属屋根を重ねることができず、瓦屋根の場合は葺き替えが基本になります。
費用相場
- 600,000〜1,500,000円前後
メリット
- 葺き替えより安い
- 断熱性・遮音性が向上する
屋根葺き替えの特徴と費用
既存の屋根材を全て撤去し、下地から新しくする工法です。
特徴
- 野地板・ルーフィング(防水紙)から完全に新しくできる
- 最も根本的な雨漏り対策が可能
- 瓦から金属屋根へ変更する場合は屋根が軽量になり、耐震性が向上する
- 下地の腐食状況を目視で確認できる
- 屋根材の選択肢が広い(瓦・ガルバリウム鋼板・スレートなど)
費用相場
- 1,000,000〜2,000,000円前後
葺き替えは初期費用こそ大きくなりますが、屋根全体の構造・防水性能を根本から再生できるため、長期的に見ても非常に効果が高い工法です。
ベランダ防水工事(工法別)
ベランダやバルコニー、屋上の雨漏りは、防水層の劣化状況や既存の防水工法によって、選ぶべき補修方法が異なります。表面のひび割れ程度であれば部分補修で対応できますが、防水層全体が傷んでいる場合は、適切な防水工法で全面的にやり替える必要があります。
ウレタン防水(通気緩衝・密着)
特徴
- 液体防水で仕上がりが継ぎ目なし
- 複雑な形状でも対応可能
費用相場
- 密着工法:4,000〜6,000円/㎡
- 通気緩衝工法:5,000〜8,000円/㎡
FRP防水
特徴
- 2〜3層構造で強度が高い
- 一般住宅のベランダで最も多い
費用相場
- 6,000〜9,000円/㎡
シート防水(塩ビ・ゴム)
特徴
- 建物の動きに強い
- 屋上や広い面積に向く工法
費用相場
- 4,000〜7,000円/㎡
外壁の補修・塗装工事・シーリング打ち替え
外壁の雨漏りは、コーキング(シーリング)の劣化や外壁自体の防水性低下が原因となるため、必要な工事も外壁周りになります。
シーリング打ち替え費用
特徴
- 既存シーリング撤去
- プライマー塗布
- 新規シーリング材充填
費用相場
- 600〜1,000円/m
- 住宅全体:100,000〜200,000円前後
外壁塗装と同時施工する場合の費用・相乗効果
外壁の防水性を回復させ、雨漏りの再発を防ぐためには、塗装とシーリングを同時に行う方が効率的です。
特にサイディング外壁にはつなぎ目(目地)があり、この部分のシーリングは紫外線や温度変化で劣化しやすいため、定期的な打ち替えが欠かせません。
塗装だけ行っても、シーリングが切れていると外壁内部に雨水が侵入するため、「外壁塗装+シーリング打ち替え」をセットで行うことが、防水性能を長持ちさせるうえで最も効果的な方法です。
特徴
- 外壁表面の防水性が向上
- 塗料がコーキングの保護にもつながる
- 足場を共用するためコスト削減が可能
費用相場
- 外壁塗装:600,000〜1,200,000円前後
- シーリング打ち替え:100,000〜200,000円前後
足場代が必要になるケース
次のケースでは足場が必須となり、工事費に加算されます。
- 2階以上の建物
- 屋根勾配が急
- 外壁塗装(全塗装)
- 作業スペースが狭く危険性が高い場合
足場費用の目安
- 100,000〜200,000円前後
部分修理では、状況によって足場を組まずに対応できる場合もありますが、基本的には労働安全上、2階以上の作業は足場が必要になるのが一般的です。
雨漏り調査の費用と調査方法
雨漏りを確実に止めるためには、原因箇所の特定が最も重要です。屋根・外壁・ベランダなど、どこから水が入っているかによって必要な調査方法や費用が異なります。
ここでは、一般的な雨漏り調査の種類と、それぞれの特徴・費用の目安をまとめます。
無料調査と有料調査の違い
雨漏り調査には「無料」と「有料」がありますが、内容と精度が大きく異なります。
■ 無料調査(目視点検が中心)
内容
- 屋根の上から目視確認
- 外壁の劣化・コーキング割れの確認
- 室内の雨染み位置から推測
- 写真撮影・簡易レポート
適しているケース
- その場の確認だけで原因の見当がつく場合
注意点
- 見た目だけでは原因が特定できないことが多い
- 原因を間違えたまま工事すると再発してしまう
- 的外れな工事をしてしまい、無駄な費用がかかることもある
費用:0円
(ただし調査というより“見積り前の現地確認”という意味合いが強い)
■ 有料調査(原因特定の精度が高い)
内容
- 散水調査(雨を再現して漏水箇所を特定)
- 赤外線カメラによる温度差分析
- ドローンによる上空撮影(無料の場合も)
- 天井点検口の設置
- 詳細な報告書作成
適しているケース
- 原因の特定が難しい場合
- 一度直したのに、また雨漏りしてしまう場合
- 雨水の入り口が複数ありそうな場合
- 大規模工事を検討する前に、確実に原因を特定しておきたい場合
費用
- 10,000〜80,000円前後(調査方法により変動)
散水調査の精度と費用
散水調査とは、実際に水をかけて雨を再現し、どこから浸入しているかを特定する方法です。雨漏り調査の中で最も信頼性が高い調査です。
特徴
- 雨の状況を人工的に再現できる
- 実際に水が入った箇所を目視で確認できる
- 原因が複数ある場合も特定しやすい
- 誤診リスクを大幅に減らせる
費用相場
- 部分散水:30,000〜50,000円
- 全体散水(屋根〜外壁の広範囲):50,000〜100,000円前後
- 報告書作成:10,000〜20,000円
※足場が必要な場合は別途費用
メリット
工事前に原因を100%近い精度で特定できるため、「補修したのに再発した」という失敗を防ぐことができます。
ドローン・赤外線調査の特徴
3階以上の建物や、足場がないと屋根に上れない場所など、高所での安全確保が難しい場合はドローン調査が有効です。また、天井裏や壁内の広い範囲を短時間で確認したい場合には、赤外線カメラによる調査が用いられます。
■ ドローン調査
特徴
- 高所でも安全に撮影できる
- 瓦のズレや板金の浮き、割れを上から広い範囲で確認できます。
- 足場なしで屋根全体をチェックできる
費用相場
- 無料〜30,000円前後
メリット
- 作業時間が短い
- 足場不要で低コスト
- 高所リスクがなく安全
デメリット
- ただし細かな隙間・内部の浸入経路までは判断できない
- あくまで“目視撮影の延長”。原因特定には散水調査が必要なことが多い。
■ 赤外線調査
特徴
- 外壁・屋根の内部にある“水分を含んだ部分”を温度差で可視化
- 劣化・浸入経路の推測がしやすい
費用相場
- 20,000〜50,000円前後
メリット
- 外壁内部にどれだけ水が回っているかを把握できる
- 外壁内部の浸水状況を調べるのに向いている
- 天井点検口を開けられない場合でも、ある程度の状況を推測できる
注意点
- あくまで“推測”であり、確定ではない
- 雨漏りが発生しているタイミングで見ないと精度が落ちる
- 最終確認は散水調査と併用するのが理想
■ 点検口設置
特徴
- 天井裏の状態を直接確認するために、小さな点検口を新たに設置する方法
- 天井内部の湿り具合・水の流れ・カビ・下地の腐食状況を直接確認できる
費用相場
- 30,000〜60,000円前後
メリット
- 天井裏を直接目視できるため、もっとも確実性が高い
- 内部の腐食状況・断熱材の濡れ・水の流れを正確に把握できる
- 赤外線やドローンでは見えない「内部の状態」を確認できる
- 散水調査と併用することで、原因を確定しやすい
デメリット
- 天井材に小さく穴を開けるため、軽微な復旧が必要
- 設置位置を誤ると天井裏の必要な箇所が確認できない場合がある
- 作業スペースによっては設置できない場合もある
火災保険が使えるケースと注意点
火災保険(風災・雪災・雹災の補償)は、条件を満たした場合、雨漏り修理の費用が大幅に軽減できたり、実質無料になることもあります。
ただし、どんな雨漏りでも対象になるわけではなく、台風・強風・雹などの“自然災害による破損”と認められるかどうかが最重要ポイントです。
雨漏り修理の費用は数万円〜数十万円以上と幅がありますが、火災保険が使えるかどうかで負担額が大きく変わるため、費用を考えるうえでも必ず確認しておきたい項目です。
ここでは、火災保険が使えるケース、使えない理由、申請に必要な流れを分かりやすく整理します。
自然災害で適用される条件
火災保険は、次のような“突発的な自然災害による破損”が原因の場合に適用されます。
適用される主な災害(風災・雪災・雹災)
- 台風・強風で屋根材が飛んだ、棟板金が浮いた
- 強風で瓦が割れた・ズレた
- 雹(ひょう)でスレート屋根や金属屋根に穴が開いた
- 大雪で雨樋が曲がった・破損した
- 飛来物により屋根材・外壁材が割れた
重要ポイント
- “自然災害による破損が証明できる”ことが必須条件
- 雨漏り自体が対象ではなく、「雨漏りの原因となった破損」が補償対象
- 被害から3年以内に申請するすること
適用されない理由(経年劣化など)
火災保険が最も否決されやすい理由が経年劣化(自然の老朽化)です。
適用されない主なケース
- 屋根材の寿命によるひび割れ・劣化
- コーキングの経年劣化
- 板金のサビや腐食
- 外壁サイディングの反り・膨れ
- 工事不良による雨漏り
経年劣化や施工不良は「保険事故ではない」と判断されるため、この場合は100%自己負担になります。
注意点
- 災害と劣化が混在している場合は「災害による部分のみ」が対象
- 無理な申請は“虚偽申請”と見なされるため厳禁
雨漏り修理と火災保険の詳しい仕組みについては、
雨漏り修理の火災保険|申請実績300件超の専門家が教える全知識を参考にしてください。
業者選びのチェックポイント
雨漏り修理は、工事の質や診断精度によって再発リスクや費用が大きく変わるため、業者選びが非常に重要です。
ここでは、信頼できる業者かどうかを判断するための主な確認ポイントをまとめます。
見積もり内容で確認すべき点
雨漏り修理の見積もりでは、金額よりも内容の明確さ・根拠が重要です。
次の項目が記載されているかを必ず確認してください。
チェックポイント
- 工事内容が具体的に書かれているか
「板金修理一式」など曖昧な表記は要注意。
どの部分を、どの材料で、どう直すのかが明記されている必要があります。 - 原因に対する工事なのか、応急処置なのかが明確か
応急処置しかできないのに高額な見積りを出す業者もあります。 - 写真付きで説明されているか
Before・After・破損箇所の写真があると、工事の必要性が分かりやすい。 - 工事保証の有無・保証内容が明確か
工事に証が付くのか、再発時の対応範囲が書かれているかを必ず確認。
実績・資格(雨漏り診断士など)の重要性
雨漏りは、屋根・外壁・ベランダなど複数の要因が絡み合うため、原因特定の精度が修理の成否を決めます。
そのため、次のような実績や資格を持つ業者を選ぶと安心です。
確認ポイント
- 雨漏り調査の実績を公開している
- 雨漏り診断士(NPO法人雨漏り診断士協会)などの専門資格がある
- 散水調査など専門的な調査ができる
- 施工と調査の両方に精通している(下請け任せではない)
再発リスクを防ぐための確認事項
雨漏りは、原因を正しく直さなければ再発する可能性が非常に高いです。
次のポイントを契約前に必ず確認してください。
確認事項
- 原因をどのように判断したか説明できるか
「おそらくここでしょう」ではなく、写真・調査結果を根拠に説明できること。 - 再発した場合の保証があるか(期間と範囲)
雨漏りは保証内容が曖昧だとトラブルになりやすい部分です。 - 応急処置か本工事かを区別して説明してくれるか
応急処置は一時的であり、長期的には再発のリスクがあります。 - 工事後のアフター対応が整っているか
点検やフォローの仕組みがある業者は信頼性が高い。
雨漏りは“経験値”によって診断精度が大きく変わるため、実績や資格は業者選びで必ず確認したい項目です。
雨漏りを放置するリスクと応急処置
雨漏りは、見た目が軽症でも内部では想像以上に進行しているケースが多く、放置すると修理費用が大幅に上がる原因になります。
まずはどのようなリスクがあるのかを把握しておくことが重要です。
下地腐食・カビの危険性
雨漏りを放置すると、屋根内部・壁内部に水分が滞留し、次のような深刻な被害につながります。
主なリスク
- 屋根下地(野地板)の腐食
下地が傷むと屋根材を支えられなくなり、葺き替えが必要になることがあります。 - 断熱材の湿気・カビ繁殖
天井や壁内部でカビが発生し、室内に臭いが広がることもあります。 - 構造材(柱・梁)の腐食
構造強度が落ち、建物の耐久性に影響する場合があります。 - シロアリ被害につながることもある
湿った木材を好むため、雨漏り箇所を放置するとシロアリが発生しやすくなります。
これらの症状が進行すると、部分補修では直せず、葺き替え・内装復旧など大規模工事が必要になるため、早期対応が最も費用を抑えるポイントです。
応急処置のやり方(ブルーシート等)
修理まで時間がある場合や、すぐに工事ができない場合は応急処置を行うことで、室内の被害を最小限に抑えることができます。
屋根の応急処置(業者対応が基本)
- ブルーシートをかけて雨の侵入を防ぐ
- 瓦やスレートの破損部を一時的に養生
- 棟板金の浮きを仮固定
※屋根の作業は高所で危険なため、必ず専門業者へ依頼してください。
室内側の応急処置(自分で可能)
- バケツを置く、タオルを敷く
- 家電や家具を移動させる
- 漏水箇所付近をこまめに拭き取り乾燥させる
あくまで一時的な対策であり、原因を止めるものではないため、早めの現地調査・修理が必須です。
DIYでやってはいけない対処
雨漏りは見た目以上に複雑で、誤ったDIYは逆効果になる場合があります。
避けるべき対処
- 屋根に登って瓦の上を歩く行為
古い瓦は非常に割れやすく、むやみに歩くと瓦の破損やズレを引き起こし、かえって雨漏りを悪化させる恐れがあります。 - スレートや瓦の隙間をシーリングで埋める
横方向の水が排水できなくなり、逆流して雨漏りが悪化します。 - 独自でコーキングをする
専門的な技術がないままコーキングを施すと、ヘラで十分に押さえ込めていなかったり、どこに密着しているのか分からない不完全な仕上がりになりやすく、雨漏りが改善しないケースが多く見られます。さらに、不十分なコーキングは後で撤去する必要があるため、余計な作業と費用が発生する原因にもなります。 - 屋根に上っての作業全般
滑落事故のリスクが高く、非常に危険です。
DIYは応急的な処置に留め、原因特定と修理は必ず専門業者に任せることが再発防止の最短ルートです。
雨漏り修理の流れ(依頼〜完了まで)
雨漏り修理は、状況確認 → 原因特定 → お見積り → 工事 → アフターという流れで進みます。
流れを理解しておくと、見積り内容の比較や業者選びがしやすくなります。
問い合わせ〜現地調査
- 問い合わせ・日程調整
状況を聞き取り、現地調査の日程を決定します。 - 無料の現地確認(目視)
屋根・外壁・室内の状況を確認し、破損箇所の有無を把握します。 - 必要に応じて精密調査(有料)
散水調査や赤外線調査が必要な場合は、事前に説明して実施します。 - 写真を使って状況説明
どこが原因で、どんな工事が必要かを丁寧に説明します。
見積り〜工事開始
- 見積書の提示
工事内容・費用・保証内容を明記した見積りを提示します。 - 内容確認・契約
工事内容に納得いただいた上で契約を進めます。 - 工事開始
部分補修・板金交換・カバー工法・葺き替え・防水工事など、原因に応じた適切な修理を行います。 - 工事中の写真記録
Before/Afterの比較ができるよう記録しています。
アフター保証・メンテナンス
雨漏り修理は、工事が終わってからのフォローが非常に重要です。
当社のアフター体制
- 工事内容に応じた保証書の発行
- 保証期間中の不具合は無償対応
- 定期点検の案内(必要に応じて)
- 再発リスクを踏まえたメンテナンスのアドバイス
アフター体制がしっかりしている業者を選ぶことで、長期的に安心できる雨漏り対策につながります。
まとめ
雨漏り修理は、原因や工事内容によって費用の幅が大きく変わります。
「どこから漏れているのか」「どの工事が最適か」を正しく判断できれば、無駄な工事を避け、費用を最小限に抑えることができます。
原因別の費用まとめ
屋根(瓦・スレート・板金)
- 瓦のズレ・割れ:数万円〜50,000円
- スレートのひび割れ・棟板金の浮き:30,000〜150,000円
- 谷板金まわり:数万円〜50,000円
ベランダ・バルコニー
- 防水層の部分補修:10,000〜30,000円
- 全面防水(ウレタン・FRP・シート):4,000〜9,000円/㎡
外壁(サッシ・目地)
- 目地コーキング打ち替え:600〜1,000円/m
- サッシまわりの補修:数万円〜50,000円
室内の二次被害
- 天井クロス・ボードの張り替え:50,000〜150,000円
- カビ除去・防カビ処理:数万円〜100,000円
- 下地補強:数万円〜数十万円
工事内容別の費用まとめ
部分補修(軽微〜中規模)
- コーキング補修:20,000〜60,000円
- 棟板金交換:30,000〜150,000円
- 谷板金交換:100,000〜150,000円
屋根の大規模工事
- カバー工法:600,000〜1,500,000円
- 葺き替え:1,000,000〜2,000,000円
ベランダ防水工事
- ウレタン防水:4,000〜8,000円/㎡
- FRP防水:6,000〜9,000円/㎡
- シート防水:4,000〜7,000円/㎡
外壁修繕・塗装
- シーリング打ち替え:100,000〜200,000円前後
- 外壁塗装:600,000〜1,200,000円
調査費用
- 無料調査:0円(目視中心の簡易確認)
- 散水調査:30,000〜100,000円
- 赤外線調査:20,000〜50,000円
- ドローン調査:無料〜30,000円
- 点検口設置:10,000〜30,000円
※記載している金額はすべて参考価格です。建物の状況や工事内容により変動する場合があります。また、諸経費や足場代が別途必要になるケースもあります。
失敗しないためのポイント
雨漏り修理で最も多いトラブルは「原因の誤診」と「不十分な工事」です。
以下のポイントを押さえることで、再発リスクを大幅に減らすことができます。
- 原因特定が正確か(写真や調査の根拠があるか)
- 目視だけでは原因が分からないことが多い
- 必要に応じて散水調査など精密調査を依頼する
- 見積り内容が明確か
- 工事範囲・材料・方法が具体的に書かれているか
- 足場代や工事保証が明確か
- 実績と資格を確認する
- 雨漏り診断士などの専門資格があるか
- 雨漏り修理の事例が豊富か
- 施工と調査を自社で行っているか
- 応急処置で終わらせない
- 根本原因を修理する工事計画が重要
- 火災保険が使えるか確認する
- 自然災害による破損であれば費用が軽減する
- 実質0円になるケースもある
- 3年以内の申請が必要






