天窓はトップライト・ルーフ・ウィンドウ スカイライト・ウィンドウとも呼ばれる天井、屋根に付ける窓です。メリットもたくさんある反面、雨漏りの原因になりやすい等デメリットもあります。屋根の専門家が天窓があるメリット、デメリットをわかりやすく解説します。
目次
天窓のメリット・デメリット
メリット
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明るくなる
天窓があると日光が取り入れられるので部屋が明るくなります。
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照明代金が節約できる
部屋が日光で明るくなると照明をつける時間が減り照明代金が節約できます。
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健康効果が上がる
人間は太陽を浴びると体内でビタミンDがつくられたりカルシウムの吸収がよくなたり、目覚めが良くなったり、気分の落ち込みを防ぎます。
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部屋が広く見える
部屋が明るくなると部屋が広く感じます。
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壁面の窓に比べて明るい
壁面の窓よりも太陽の方向に窓が出来るので明るく日差しが入る時間も長いです。
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プライバシー保護
壁面の窓よりも外から見えづらいのでプライバシー保護になります。
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空が見える
透明の天窓や開閉式の天窓で空や、夜には星が見ることも出来ます。又、空の様子がわかりやすく天気の変化に気付きやすくなります。
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壁の有効活用
天井に窓を取れる事によって壁を作って部屋を増やす選択肢が増えます。
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換気効果
開閉式の天窓であれば開ければ換気効果もあります。暖かい空気は上に上がるので夏涼しくなるのも期待できます。
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スタイリッシュ
部屋から見た感じや外観も天窓があることによってスタイリッシュに見えます。
デメリット
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日光が入りすぎる 明るくなる
カーテン、ブラインドを上手く活用すれば防げることではありますが日光が入りすぎて眩しかったり、目が覚めたりすることもあります。夏暑すぎることも懸念されます。
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断熱効果下げる
窓なので気密性が下がったり窓の部分の断熱材がなくなるので、断熱効果が下がることがあります。その際冬寒くなったり、冷暖房費が上がることもあります。
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雨漏りリスク
天窓は屋根に穴をあけたり結合部が増えたり、コーキング部分の劣化等雨漏りする要因が増えてしまいます。
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掃除が大変
届きにくいところなので、ガラスが汚れた時など掃除が大変です。
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太陽光パネルの設置枚数が減る
太陽光パネルを設置する場合は天窓の部分太陽光パネルが載らないので設置枚数が減ります。
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雨音がうるさい
直接ガラスに雨が降りつけるので雨音が気になることもあります。
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結露の可能性
窓なので室内外の寒暖差で結露する可能性があるのでカビの原因になったりもします。
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お金がかかる
建てるときにお金がかかるのは勿論、メンテナンス費や雨漏りした際の修理費がかかります。
天窓は雨漏りの原因になる!?
天窓があると一番懸念されるのは、雨漏りです。ここでは雨漏りの原因を解説します。雨漏りの原因は経年劣化か施工不良か外的要因です。施工不良の場合でも中にルーフィングという防水シートが機能してすぐに漏れない場合もありますが大抵雨漏り調査に行くと施工不良の場合が多いです。
経年劣化からくる雨漏り
経年劣化の場合はパッキンの交換やコーキングの打ち替えで比較的直しやすいです。
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どの窓にも付いているガラスと窓枠に付いているゴムが劣化してそこから雨漏りがするケースがあります。特に天窓は壁の窓と違って垂直ではないので密閉性が損なわれると雨水が浸入します。
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天窓に限らず板金や既製品の結合部は現場でコーキングで雨仕舞をしますがどうしても劣化してしまいます。その場合はコーキングの打ち替えが必要です。
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経年劣化ではないですが、台風等からの飛来物や雹などで窓がひび割れしたり割れたりしてそこから雨漏りする場合もあります。この場合は火災保険の補償対象になります。
施工不良からの雨漏り
技術の低い職人が設置施工すると雨漏りする場合があります。
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しっかり肉厚をとってコーキングを密着型出来てないとそこから雨漏りする場合があります。
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目に見えないところですが接合部をルーフィングや板金をしっかり立ち上げてないと雨漏りします。目に見えなく届きにくいところもあるので知識と技術が必要です。
天窓の雨漏り修理に伺うともう不要で又、雨漏りのリスクもあるので撤去や嵌め殺しにして欲しいというケースもあります。
天窓の種類
固定式
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日光を取り入れるだけで開閉、通風が出来ない窓です。価格が安く不具合が比較的起きにくいのが特徴ですが雨漏りのリスクはあまり変わりません。
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透明の瓦を使い日光を取り入れます。透明の野地板ユニットも用意されています。
開閉式
開閉することが出来、日光と空気も取り入れる事が出来ます。ブラインドもついていたり電動で動くタイプやタイマーもついているものまであります。
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軸が上下に移動しながら滑り出るように出ていき開くタイプです。開閉式のタイプで一番よく目にします。
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横滑り出し窓と開き方は似ているのですが、完全に上部に丁番(軸が)固定されていて外に出る窓を突き出し窓と呼びます。
お勧めの設置場所
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北側や東側
日光を取り入れるのが目的であれば北側や東側が明るくてお勧めのです。
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洗濯物を室内物干しする部屋
梅雨時期や雨の日、日中仕事でずっと外にいる方等、室内干しされる方は天窓があると乾きやすいです。
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仕事部屋、勉強部屋
一日中部屋で仕事したり勉強したりする部屋は照明の光だけでなく太陽の光を浴びれてお勧めです。
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キッチン
開閉式であれば換気も出来てお勧めです。
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玄関
玄関が明るいと帰宅時や来客時に家の印象が良くなります。
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廊下
廊下は暗くなりがちなのであるとお勧めです。
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大きな家や部屋
大きな家や部屋は壁までの距離が遠く壁の窓も遠く中央に窓も取れないため天窓がお勧めです。
火災保険での修理
天窓からの雨漏りで火災保険で直せる場合もあります。経年劣化や施工不良では下りませんが、台風等からの飛来物や雹などで窓がひび割れたり、部材が飛んだりした場合、雪の重みで損傷した場合は火災保険が使える場合もありますのでご相談下さい。
まとめ
今回は天窓のメリットデメリット、雨漏りのリスク、天窓の形状を説明しました。天窓の修理、撤去、雨漏り等ありましたらご相談下さい。